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小さな世界

気持ちいい風が入ってくるのでベランダの窓を開けていると、一緒に甘い匂いが入ってきて鼻をくすぐる。
ベランダにある、小さな植木鉢に育つワイルドストロベリーの赤くなった実が、甘い香りを漂わせているのだ。

ここは四階のベランダ。
やってくる生き物なんてそんなに居ないだろうと思っていたのだが、蓋を開けてみたらそんなことは無く。
アブラムシが来たり、鳥が来たり、アブラムシを食べる虫が来たりする。

そんな中、いつの頃からか小さな植木鉢に住み着く蜘蛛を発見した。
たった一匹、そこに住み、徐々に成長している。
どうやらその植木鉢のアブラムシは減っているようなので、私やワイルドストロベリーにとってはメリットがあるっぽい。
歓迎する住人だ。

ただ、生命を繋ぐ為に不可欠な相方を探すには適した場所ではない。
小さな植木鉢が4つあるだけで、周りはコンクリートだらけの場所だから。
何処からやって来たのか、何処かへ行けるのか。
もしかしたらこの小さな植木鉢の中が、彼の知る世界の全てなのかもしれない。
彼はここでひとり必死に生き、そして死んでいくのかもしれない。

でも…それがいいんだろうなぁ、きっと。

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